「ようりょう」は「容量」「要領」「用量」がありますが、それぞれの指す意味はずいぶんと違います。論文・小論文では意味を把握して文中で的確に使っていけるようにしましょう。ここでは、「容量」「要領」「用量」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「容量」「要領」「用量」の違い
容量(ようりょう)
意味:容器に入る分量。
「容量」は、容器が取り入れることのできる最大の分量を意味します。「容積」という言葉に置き換えることもできます。
要領(ようりょう)
意味:ポイント、コツ。
「要領」はものごとのもっとも大事な点、ものごとをうまく処理する方法や手段を意味します。
用量(ようりょう)
意味:用いるべき分量。
「用量」は、主に薬に使われる言葉で、1日または1回に服用または投与すべき薬の分量を意味します。
メモリーのようりょうは容量が正しい
「メモリーのようりょう」はパソコンに取り入れることのできるメモリーの最大の分量のことなので、ここでは「容量」が正解です。
「容量」の例文
例文1:水筒の容量は500mlなのでちょうどペットボトル1本分と同じだ。
「水筒のようりょう」は水筒に取り入れることのできる水の最大の分量のことなので、ここでは「容量」を使います。
例文2:自宅のパソコンは1TBの容量があります。
「1TBのようりょう」は最大の分量が1TBあるということなので、ここでは「容量」を使います。
「要領」の例文
例文1:彼の話し方は要領が得ず、何を言っているのかよくわからない。
「ようりょうが得ず」はポイントがわからないということなので、ここでは「要領」を使います。
例文2:彼は要領よく立ち回るので、上司にはとても愛されている。
「ようりょうよく立ち回る」はコツをつかんで立ち回ることなので、ここでは「要領」を使います。
「用量」の例文
例文1:薬は用法用量を守って使わないとかえって毒になる。
「用法ようりょう」は用いるべき薬の分量のことなので、ここでは「用量」を使います。
例文2:旅行に行くので、1ヵ月の用量分の薬を出してもらった。
「1か月のようりょう分」は1か月に用いるべき薬の分量のことなので、ここでは「用量」を使います。
論文・小論文で「容量」「要領」「用量」を使い分ける視点
「ようりょう」は「容量」「要領」「用量」がありますが、意味がそれぞれに違います。「容量」は容積、「要領」はポイントやコツ、「用量」は1日または1回に用いるべき薬の分量のことを言います。論文・小論文では漢字が間違いやすい言葉でもあるため、漢字と意味を同時に覚えておくようにしましょう。