「いちいん」には「一因」「一員」の漢字がありますが、意味は大きく異なります。論文・小論文では間違いやすい漢字でもあるため、きちんと論文・小論文でも使えるようにしていきましょう。ここでは「一因」「一員」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「一因」と「一員」の違い
一因(いちいん)
意味:(他にも原因が考えられる中での)一つの原因。
一員(いちいん)
意味:団体を構成しているひとり。団体の中のひとり。
成功のいちいんは一因が正しい
「成功のいちいん」は成功の一つの原因ということなので、ここでは「一因」が正解です。
「一因」の例文
例文1:株価が急落した一因はパウエル長官の発言によるものだ。
「急落したいちいん」は急落した一つの原因ということなので、ここでは「一因」を使います。
例文2:オンライン授業が普及した一因はコロナ禍による対面授業の危険性が言われ始めたからである。
「普及したいちいん」は普及した一つの原因ということなので、ここでは「一因」を使います。
「一員」の例文
例文1:彼はサッカー部の一員です。
「サッカー部のいちいん」はサッカー部の中のひとりという意味なので、ここでは「一員」を使います。
例文2:ペットも家族の一員です。
「家族のいちいん」は家族の中のひとりという意味なので、ここでは「一員」を使います。
論文・小論文で「一因」と「一員」を使い分ける視点
「いちいん」は「一因」「一員」がありますが、「一因」は一つの原因、「一員」は団体の中のひとりという意味です。論文・小論文ではそれぞれの意味をよく理解してうまく使い分けられるようにしましょう。