「きち」は「既知」「機知」の2つの漢字がありますが、それぞれの意味は全く違います。論文・小論文ではしっかりと意味を理解して使えるようにしていきましょう。ここでは「既知」「機知」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「既知」と「機知」の違い
既知(きち)
意味:すでに知っていること。
「既知」は、すでに知っている、知られているということを意味します。対義語は「未知」となります。
機知(きち)
意味:その場でとっさに働く知恵のこと。
「機知」は、その場の状況に応じてとっさに働く才知のことで、うまいことを言ったり、上手に切り返したりすることをウイットに富んだ会話などと言います。
きちに富むは機知が正しい
「きちに富む」はその場でとっさに働く知恵が豊富ということなので、ここでは「機知」を使います。
「既知」の例文
例文1:地球が丸いということはすでに既知の事実だ。
「きちの事実」はすでに知っている事実を指すので、ここでは「既知」を使います。
例文2:私と彼は既知の間柄だから遠慮なく問題点は指摘してください。
「きちの間柄」はすでに知っている間柄を指すので、ここでは「既知」を使います。
例文3:小論文は既知情報と未知情報を交互に出すようにするとわかりやすくなる。
「きち情報」はすでに知っている情報を指すので、ここでは「既知」を使います。
「機知」の例文
例文1:あの人は機知を備えた人物なので、いざという時はきっとうまくやってくれるはずだ。
「きちを備えた人物」はその場でとっさに働く知恵がある人物のことなので、ここでは「機知が」を使います。
例文2:彼の話術は機知やユーモアを巧みに交えているので、一瞬にしてみんなを虜にした。
「きちを交える」はその場でとっさに働く知恵を交えるなので、ここでは「機知」を使います。
論文・小論文で「既知」と「機知」を使い分ける視点
「きち」は「既知」「機知」がありますが、それぞれの意味は違います。「既知」はすでに知っていること、「機知」はその場でとっさに働く知恵のことを意味します。論文・小論文では両者を混乱させることなく、きちんと適切に使えるようにしていきましょう。