熱に関する漢字に「かねつ」がありますが、「加熱」「過熱」と漢字は2種類あります。それぞれの意味は違うので、論文・小論文では正しく使えるようにしていきましょう。ここでは「加熱」「過熱」それぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「加熱」と「過熱」の違い
加熱(かねつ)
意味:熱を加えるという行為。
「加熱」は、何かを加工したり処理したりするために熱を加えることを意味します。
過熱(かねつ)
意味;熱し過ぎた状態。
「過熱」は、熱くし過ぎる・なり過ぎるなど必要以上にすることを意味します。そこから転じて、度を越して熱中したり興奮したりする状態になること・様子を意味することもあります。
かねつ防止は過熱が正しい
「かねつ防止」は熱くしすぎるのを防止するという意味なので、ここでは「過熱」が正解です。
「加熱」の例文
例文1:鍋に入った水や具材を加熱してシチューを作る。
「水や具材をかねつする」は水やグザイに熱を加えるという行為なので、ここでは「加熱」を使います。
例文2:ハムはすでに加熱処理をしているからそのまま食べられる。
「かねつ処理」は熱を加えるという行為で処理しているということなので、ここでは「加熱」を使います。
「過熱」の例文
例文1:電気機器は過熱すると火が出ることもある。
「電気機器がかねつする」は電気機器が熱しすぎた状態になることなので、ここでは「過熱」を使います。
例文2:株式市場は過熱気味なので、このままでいくとバブルが弾けそうだ。
「かねつ気味」は熱しすぎた状態である傾向のことなので、ここでは「過熱」を使います。
論文・小論文で「加熱」と「過熱」を使い分ける視点
熱に関する漢字「かねつ」は「加熱」「過熱」がありますが、「加熱」は熱する行為、「過熱」は熱しすぎた状態を言います。それぞれは意味が大きく変わるので、区別して使えるようにしましょう。論文・小論文では特に漢字の間違いが多いので、漢字の違いに気をつけて書くようにしましょう。