「はやさ」をあらわす漢字に「早い」と「速い」の2つがありますが、それぞれに使い方が違います。論文・小論文では頻出の漢字なの正しく使えるようにしておきましょう。ここでは「早い」「速い」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「早い」と「速い」の違い
早い(はやい)
意味:時間を指す。
「早い」は、ある基準より時間・時期が前であることや、始まってからあまり時間が経っていないことの意味で使います。対義語は「遅い」になります。
速い(はやい)
速い:速度を指す。
「速い」は、ある動作を完了させるのにかかる時間が短いこと、一定時間に動く距離・働く量が大きいこと、すみやかであるといったことの意味で使います。対義語は「遅い」になります。
仕事がはやいは「早い」「速い」どちらも正しい
「仕事がはやい」は仕事の終わる時間が予定より前であれば「早い」、仕事を進めるスピードがすみやかであれば「速い」となるため、どちらでも正解です。
「早い」の例文
例文1:予定より早い電車に乗れたので、到着駅でゆっくりできた。
「はやい電車」は時間が予定よりも前である電車ということなので、ここでは「早い」を使います。「速い電車」となると、快速などのスピードの速い電車という意味になります。
例文2:早く大人になりたいと思っていたので、大学も行かずすぐに働くことにした。
「はやく大人になる」は時間が予定よりも前に大人になるいうことなので、ここでは「早い」を使います。
「速い」の例文
例文1:遅刻しそうなので速く歩いて行きましょう。
「はやく歩いて行く」はスピードアップして歩いて行くことなので、ここでは「速い」を使います。「早く行く」になると、朝の予定時間より前の時間に行くことを表します。
例文2:話が速くて全く理解できなかった。
「話がはやい」はある動作を完了させるのにかかる時間が短いことをいうので、ここでは「速い」を使います。「話が早い」となると、結論や決着をつける時間が短いという意味になります。
論文・小論文で「早い」と「速い」を使い分ける視点
「はやい」は「早い」と「速い」がありますが、それぞれ意味が違います。「早い」は時間がはやいこと、「速い」はスピードはやいことを意味します。論文・小論文では間違えないように使えるよう気を付けましょう。