「しゅうよう」は「収容」「収用」の2つがありますが、それぞれの意味をご存知でしょうか?意味をしっかりと把握していないと論文・小論文で正しく使うことはできません。ここでは「収容」「収用」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「収容」と「収用」の違い
収容(しゅうよう)
意味:人や物を施設に入れること。
「収容」は人や物などを一定の場所・施設に入れることを意味します。特に受刑者などを刑務所などに入れて管理・教育することによく使われます。
収用(しゅうよう)
意味:公共のために土地所有権を取り上げること。
「収用」は、国や地方公共団体が公共の目的に使用するために、私人の土地など物件の所有権を取り上げることを意味します。
患者を病院にしゅうようするは収容が正しい
「患者を病院にしゅうようする」は患者を病院の施設に入れることなので、ここでは「収容」を使います。
「収容」の例文
例文1:この土地には来年1000人を収容できるコンサートホールが誕生する。
「1000人がしゅうようできる」は1000人が施設に入れることなので、ここでは「収容」を使います。
例文2:受刑者は刑期が決まれば刑務所に収容されることになる。
「刑務所に収容される」は刑務所に入れられることなので、ここでは「収容」を使います。
「収用」の例文
例文1:国からこの辺りは専門病院を作るということで住んでいる土地を強制収用された。
「強制しゅうよう」は公共のために強制に土地所有権を取り上げることなので、ここでは「収用」を使います。
例文2:土地は私有財産ではあるが、土地収用法というのがあり、公共の利益となる事業のためには手放さないとならないこともある。
「土地しゅうよう法」は公共のために土地所有権を取り上げる法律のことなので、ここでは「収用」を使います。
論文・小論文で「収容」と「収用」を使い分ける視点
同じ「しゅうよう」という言葉でも、「収容」は施設に入れること、「収用」は土地所有権を取り上げることと意味が大きく変わってきます。論文・小論文で書く時には、それぞれの意味を踏まえて正しく使うようにしましょう。