終わったことを意味にする「しゅうりょう」ですが、漢字には「終了」「修了」の2種類があります。それぞれどんな時に使ったらいいのでしょう?論文・小論文を書くときには、それぞれの意味が分からなければ上手に文章は書けません。そこで、ここでは「終了」「修了」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「終了」と「修了」の違い
終了(しゅうりょう)
意味:物事が終わること・終えること。
「終了」はある一定の期間や時間に継続した物事などが終わることをいい、対義語は「開始」になります。単に物事が終わったという形式的な意味のニュアンスがあります。原則的には学業には使いません。
修了(しゅうりょう)
意味:学業などの一定の課程を終えること。
「修了」は学校や研修会などにおいて、すべての課程を修め終わることを言います。基本的には学校や大学などの課程に対して使います。「修了」は学業のみにしか使えません。
研修をしゅうりょうするは修了が正しい
「研修をしゅうりょうする」は研修の課程を終えることなので、ここでは「修了」を使います。
「終了」の例文
例文1:仕事の終了時刻は17:00なので、その後で会いましょう。
「しゅうりょう時刻」は終わりの時間を意味するので、ここでは「終了」を使います。
例文2:任務が終了したので、帰宅できることになった。
「任務のしゅうりょう」は任務の終わりを意味するので、ここでは「終了」を使います。
「修了」の例文
例文1:プログラムの全課程が修了したら、はれて仕事に就くことができる。
「全課程がしゅうりょう」は学業の全課程を終えることなので、ここでは「修了」を使います。
例文2:今年大学院の博士前期課程を修了しました。
「博士前期課程がしゅうりょうした」は博士前期の一定の課程を終えることなので、ここでは「修了」を使います。大学院は年数ではなく課程の修了で卒業が決まるので「修了」を使います。
論文・小論文で「終了」「修了」を使い分ける視点
終わることを意味する「しゅうりょう」の漢字は2種類ありますが、「修了」は学業の課程を学び修めることで、「終了」はそれ以外の終わりを意味すると覚えておきましょう。論文・小論文を書く時には、それぞれの意味を把握したうえで上手に使っていくようにしましょう。