きじゅんを満たす 「基準」「規準」正しい漢字はどっち?

「きじゅん」は「何かのもとになる」という意味の言葉ですが、「基準」「規準」と似たような漢字があり、間違いやすい言葉でもあります。論文・小論文ではそれぞれの違いに気をつけながら使えるようにしましょう。ここでは「基準」「規準」それぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「基準」と「規準」の違い

基準(きじゅん)
意味:判断の基礎となる標準のこと。
「基準」は基(もと)にするもので、行動や判断のよりどころとなる物や数値など一定の標準のことです。何かを比較するときに用います。あくまで基本なので、基本に似ていればまったく同じでなくても問題なしと考えます。また、基本なので守らなくてもペナルティーにはなりません。
規準(きじゅん)
意味:行動の手本となる規範のこと。
「規準」は判断するうえで守るべき規範や規則のことを言います。そのため、守らなければペナルティーになり、微妙な違いも問題となります。「規準」は常用外漢字なので、「基準」を変わりに使うこともあります。

きじゅんを満たすは基準が正しい

「きじゅんを満たす」は行動や判断のよりどころとなる物や数値など一定の標準を満たすということなので、ここでは「基準」が正解です。

「基準」の例文

例文1:もしクラスの平均点が低いようなら採点基準の変更があるかもしれません。

「採点きじゅん」は採点判断のよりどころとなる解答や点数など一定の標準を満たすということなので、ここでは「基準」使います。

例文2:賃金の基準は決まっているが、努力次第で時給を上げることはできる。

「賃金のきじゅん」は会社で賃金を決めるよりどころとなる物など一定の標準を満たすということなので、ここでは「基準」使います。

「規準」の例文

例文1:学校の規準となっている制服は指定の店舗で買わないと校則違反になってしまうかも知れません。

「学校のきじゅん」は学校の行動の手本となる規範のことで、この規則から外れたらペナルティー(=校則違反)となるところから、ここでは「規準」を使います。

例文2:そんな難易度の高い規準を作っても、誰も守れないと思う。

「難易度の高いきじゅんで誰も守れない」は行動の手本となる規範のレベルが高くて、誰も守ることができないということなので、ここでは「規準」を使います。

論文・小論文で「基準」と「規準」を使い分ける視点

「基準」は標準とするもので、おおよそ似通っていればよいと考えるもので、特に守れなくてもペナルティーはないのに対して、「規準」は手本とする規範で、厳密に一緒でなくてはならず、守らなければペナルティーになるものを指します。論文・小論文ではペナルティーになるのかどうかという点で使い分けるようにするとわかりやすいでしょう。

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