「ざいせき」という漢字は「在籍」「在席」がありますが、似たような意味の漢字ではあるものの、細かい点では違いがあります。論文・小論文ではそれぞれの違いを理解した上で上手に使えるようにしましょう。ここでは、「在籍」「在席」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「在籍」と「在席」の違い
在籍(ぜいせき)
意味:構成員として登録していること。
「在籍」は、学校や会社などの団体に属していて、構成員として登録していることを意味します。対義語は「無籍」になります。
在席(ざいせき)
意味:現在席に座っているということ。
「在席」はその人が自分の席にいることを意味します。また、職場で勤務中であるというニュアンスもあります。「在席」は基本的にその場にいなくてはなりません。
どの部署にざいせきしていますかは在籍が正しい
「どの部署にざいせきしていますか」はどの部署に構成員として登録しているのかを聞いているため、ここでは「在籍」が正解です。
「在籍」の例文
例文1:現在〇〇大学の経済学部3年生に在籍しています。
「〇〇大学にざいせきしている」は〇〇大学に構成員として登録していることなので、ここでは「在籍」を使います。
例文2:彼は村祭りの運営委員局に在籍している。
「運営委員局にざいせきしている」は運営委員局に構成員として登録していることなので、ここでは「在籍」を使います。
「在席」の例文
例文1:部長が現在在席しているか確認してきます。
「現在ざいせきする」は現在職場にいるということなので、ここでは「在席」を使います。
例文2:山田さんは午後まで在席して仕事をしていたことがアリバイで確認されています。
「ざいせきする」はその時自分の席にいるということなので、ここでは「在席」を使います。
論文・小論文で「在籍」「在席」を使い分ける視点
存在するかどうかを意味する「ざいせき」ですが、「在籍」と「在席」の違いは、今その場にいるかどうかで区別することができます。「在籍」は籍があるかどうかがポイントなので、必ずしもその場にいなくてもいいのですが、「在席」は今いるかどうかということがポイントなので、その場にいなくては使えません。論文・小論文ではこの点に気を付けて使っていくようにしましょう。