「しゅうそく」という漢字は「収束」「終息」の2つがあります。それぞれどの場合にどちらを使うのでしょう?2つとも少しずつ意味が違うので論文・小論文で使う時はきちんと区別して使うようにしましょう。ここでは「収束」「終息」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「収束」と「終息」の違い
収束(しゅうそく)
意味:(状況・事態などが)ある一定の状態に落ち着くこと。
終息(しゅうそく)
意味:完全に終わること。
コロナがしゅうそくに向かうは「収束」「終息」どちらも正しい
「コロナがしゅうそくに向かう」は「収束」「終息」どちらも正解です。新規感染者数が落ち着いてきた、もしくは、社会的混乱が落ち着いてきたという意味で使う場合は、「収束」を使い、コロナが根絶されたという意味で使うなら「終息」を使います。
「収束」の例文
例文1:コロナの感染者数は徐々に減ってきたので、緊急事態宣言もまもなく収束されるだろう。
「緊急事態宣言もまもなく収束される」は一定の状態となり緊急事態宣言もひとまず落ち着くということを言っているため、ここでは「収束」を使います。
例文2:インフルエンザで学級閉鎖が続いていたけど、流行もようやく収束してきたので、来週から授業が再開することになった。
「流行もようやくしゅうそくしてきた」は感染者数が完全に0になったわけではなく、流行がある一定の状態に落ち着いてきたことを言っているため、ここでは「収束」を使います。
「終息」の例文
例文1:コロナが終息したら、大いに海外旅行を楽しもうと思う。
「コロナがしゅうそくしたら海外旅行を楽しむ」は感染者数が0になり、コロナが完全に終わったら海外旅行を楽しむと言っているため、ここでは「終息」を使います。
例文2:コロナが早く終息されて、元の生活に戻ることを祈る。
「コロナがしゅうそくされて元の生活に戻る」は感染者数が0になり、コロナが完全に終わって元の生活に戻ることを言っているため、ここでは「終息」を使います。
論文・小論文で「収束」「終息」を使い分ける視点
「しゅうそく」という漢字は2種類ありますが、「収束」は一定の状態に落ち着くこと、「終息」は完全に終わることを意味します。それぞれ似ているもののニュアンスが違うので、論文・小論文ではしっかりと使い分けて使えるようにしておきましょう。