呼ぶという意味の「しょうかん」は「召喚」「召還」の2つがありますが、それぞれ意味が違います。論文・小論文ではそれぞれの意味を理解した上で上手に使っていきましょう。ここでは「召喚」「召還」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「召喚」と「召還」の違い
召喚(しょうかん)
意味:呼び出すこと。
「召喚」は、呼び出すことを意味しますが、主に裁判所が被告人や証人、鑑定人に対して指定した日時・場所に出頭を命じることをいいます。また、裁判所の他にも架空の世界の物語などでもよく見られ、主に魔法のひとつ「召喚魔法」という分類で使われます。「召喚魔法」は関係するモンスターや悪魔などをその場所に呼び出す魔法のことなので、呼び出す意味の「召喚」を使います。
召還(しょうかん)
意味:呼び戻すこと。
「召還」は呼び戻すことを意味しますが、主に、派遣した外交使節や外交官を本国に帰還させることをいいます。
魔人をしょうかんするは召喚が正しい
「魔人をしょうかんする」は魔人を呼び出すことなので、ここでは「召喚」が正解です。
「召喚」の例文
例文1:突然証人として法廷に召喚された。
「法廷にしょうかんされた」は法廷に呼び出されたということなので、ここでは「召喚」を使います。
例文2:敵を倒すためにモンスターを魔法で召喚した。
「魔法でしょうかんした」は魔法で呼び出したということなので、ここでは「召喚」を使います。
「召還」の例文
例文1:緊急事態が起こったので、急遽大使を本国に召還した。
「大使を本国にしょうかんした」は大使を本国に呼び戻したということなので、ここでは「召還」を使います。
例文2:もし戦争でも起こったら、大使を一時召還する必要があるだろう。
「一時しょうかん」は一時本国に呼び戻すということなので、ここでは「召還」を使います。
論文・小論文で「召喚」と「召還」を使い分ける視点
呼ぶという意味の「しょうかん」ですが、漢字1字で意味が真逆になるので気を付けましょう。「召喚」は呼び出すこと、「召還」は呼び戻すことです。論文・小論文では正しく使って違った意味にならないように気をつけましょう。