「ようご」には「擁護」「養護」の2種類の漢字がありますが、それぞれ使い方は違っています。論文・小論文を書く時にはそれぞれの意味を活かして文章が書けるようにしていきましょう。ここでは「擁護」「養護」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「擁護」と「養護」の違い
擁護(ようご)
意味:存在を守る。
「擁護」は存在を守り侵害や危害を加えられないようにかばうことを意味します。法律や権利に対して使うことが多い言葉です。また、仏教用語にもあり、その場合は「おうご」と読みます。仏教においては「仏や菩薩が守って助けること」を意味します。
養護(ようご)
意味:特別な保護に置く。
「養護」は保護を必要とする人を、生活面や経済面でサポートをしたり、世話をしたりすることを意味します。現在では「児童養護施設」など、特に保護を必要とする子供をサポートする施設を表す言葉としてよく使われます。
彼の意見をようごするは擁護が正しい
「彼の意見をようごする」は彼のことをかばい守ることなので、ここでは「擁護」が正解です。
「擁護」の例文
例文1:責任者が一方的に責められているのを見て、思わず擁護した。
「思わずようごした」は守ろうとする行為なので、ここでは「擁護」を使います。
例文2:増税について社会にとって必要なことと擁護する声も少なからずあった。
「ようごする声」は批判するのではなく、かばい守る側の意見となるので、ここでは「擁護」を使います。
「養護」の例文
例文1:養護教諭とは保健室の先生のことを言います。
保健室の先生のことを「養護教諭」といいます。学校での保健に関する業務を担う役割を果たします。
例文2:児童養護施設の役割が年々高まっている
児童養護施設は、わけあって家族と一緒に生活することが困難と判断された子供を受け入れるための施設のことです。
論文・小論文で「擁護」と「養護」を使い分ける視点
「ようご」は「擁護」「養護」の2つがありますが、「擁護」はかばう、「養護」は保護という意味になります。似たような意味ですが使い分けが必要なので、論文・小論文ではそれぞれきちんと使えるようにしておきましょう。