伝わるという意味の「でんどう」は「伝導」「伝道」「伝動」があります。それぞれの意味には違いがあるので、論文・小論文ではしっかり区別して使えるようにしていきましょう。ここでは「伝導」「伝道」「伝動」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「伝導」「伝道」「伝動」の違い
伝導(でんどう)
意味:熱・電気が伝わること。
「伝導」は、熱エネルギーや電気が物質を伝わって移動する現象のことを言います。
伝道(でんどう)
意味:教義を伝え広めること。
「伝道」は、主にキリスト教で使われている言葉で、信仰のない者に教義を伝えて宣教や布教活動をすることを言います。
伝動(でんどう)
意味:動力を伝えること。
「伝動」は、動力を機械の他の部分、または他の機械に伝えることを意味します。
電気のでんどう率を調べるは伝導が正しい
「電気のでんどう率を調べる」は電気の熱・電気が伝わる率を調べることをいうので、ここでは「伝導」が正解です。
「伝導」の例文
例文1:この鍋は熱の伝導率がよくて、ものの3分でお湯を沸かすことができる。
「でんどう率」は熱・電気が伝わる率のことをいうので、ここでは「伝導」を使います。
例文2:熱伝導がわかれば、様々な技術に利用できる。
「熱でんどう」は熱の伝わり方をいうので、ここでは「伝導」を使います。
「伝道」の例文
例文1:マイケルはキリスト教の伝道師として20代の頃から日本で生活している。
「でんどう師」は教義を伝え広める人のことなので、ここでは「伝道」を使います。
例文2:マイケルは伝道活動にとても熱心で、休日になると教会で様々な勉強会を開いている。
「でんどう活動」は教義を伝え広める活動のことなので、ここでは「伝道」を使います。
「伝動」の例文
例文1:伝動部品によって動力の伝わり方はずいぶんと異なる。
「でんどう部品」は動力を伝える部品のことなので、ここでは「伝動」を使います。
例文2:伝動装置をうまく使うことによって動力を効率的に機械の様々な部位に伝えることができる。
「でんどう装置」は動力を伝える装置のことなので、ここでは「伝動」を使います。
論文・小論文で「伝導」「伝道」「伝動」を使い分ける視点
伝えるという意味の「でんどう」ですが、「伝導」「伝道」「伝動」それぞれで意味が違います。「伝導」は熱を伝えること、「伝道」は教義を伝えること、「伝動」は動力を伝えることと覚えておきましょう。論文・小論文では違いに気を付けて文中で使えるようにしましょう。