地域しんこうを促す 「新興」「振興」「進行」のどれが正しい?

「しんこう」という漢字は「新興」「振興」「進行」などいくつかありますが、意味が捉えづらく間違いやすい言葉の1つでもあります。それぞれの意味を確認した上で、論文・小論文を書く際はきちんと使えるようにしていきましょう。ここでは、「新興」「振興」「進行」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「新興」「振興」「進行」の違い

新興(しんこう)
意味:新しい勢力がおこること、または新しい勢力をおこすこと。
「新興」は、既存のものに対して、別の勢力が新しくおこったり、おこしたりすることをいいます。「新興国」のように、国際社会において政治、経済、軍事などの分野において急速な発展を遂げつつある国などにも使います。対義語は事柄がすでに出来上がっていて、世の中によく知られた存在となっていることを意味する「既成」などが当てはまります。
振興(しんこう)
意味:物事を盛んにすること、また、物事が盛んになること。
「振興」は「学術振興」など学問や産業などの物事が盛んになったり、大きくなったりする過程を指す言葉です。対義語は勢いや力が衰えたり、弱まったりすることを意味する「衰退」「衰微」などが当てはまります。振興は名詞にも動詞にも使えます。
進行(しんこう)
意味:乗り物などが目的地点に向かって前進して行くこと。
「進行」は「出発進行」などのように乗り物が目的地点に向かって前進していくことを意味しますが、転じて、あらかじめ考えていたとおりに活動や作業などが進むこと・進めることや、物事や病状などが悪化することなどのニュアンスもあります。

地域しんこうを促すは振興が正しい

「地域しんこう」は地域を盛んにすることなので「振興」を使います。

「新興」の例文

例文1:AIの分野では、世界各国に新興企業が勢力を増してきている。

「しんこう企業」は新しくおこった企業のことを指すため「新興」を使います。

例文2:世界いたるところで新興宗教が生まれ、多くの信者を獲得している。

「しんこう宗教」は新しくおこった宗教のことを指すため「新興」を使います。

「振興」の例文

例文1:商店街の振興のために、町内会で様々な催しを企画する。

「商店街のしんこう」は、商店街を盛んにすることなので「振興」を使います。ここでの「振興」は名詞に使われています。

例文2:観光事業を振興するため、日本各地の観光地の名産市を開催した。

「観光事業をしんこうする」は、観光事業を盛んにすることなので「振興」を使います。ここでの「振興」は動詞に使われています。

「進行」の例文

例文1:電車の進行方向1番前の車両に乗る。

「しんこう方向」は、電車が目的地点に向かって前進していく方向のことを指すため「進行」を使います。

例文2:卒業式は予定通り進行しています。

「卒業式がしんこうしている」は、予定していた通り活動が進んでいることを指すため「進行」を使います。

例文3:病状が進行しているようで、もうステージ4になっているらしいです。

「病気がしんこう」は病気が悪化したということなので、「進行」を使います。

論文・小論文で「新興」「振興」「進行」を分ける視点

「新興」は新しく盛んにすること、「振興」は産業や学問などを盛んにすること、「進行」は前へ進むことを意味します。「新興」と「振興」はよく似ていますが、「振興」の方が限定的なのに気を付けましょう。論文・小論文では、漢字のミスはもちろんのこと、使い方を間違えると意味が通じないものが出てくるため気を付けましょう。

 

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