キャプテンの座をつぐ 「継ぐ」「次ぐ」のどっちが正しい?

「つぐ」と読む漢字に「次ぐ」と「継ぐ」があります。2つは同じ語源から来ていますが、実際の使われ方は異なる間違いやすい漢字です。それぞれの具体的な使われ方に注目して、論文・小論文では、正しく使えるようにしましょう。ここでは、「継ぐ」「次ぐ」それぞれの違いや例文について解説していきます。

「継ぐ」と「次ぐ」の違い

継ぐ(つぐ)
意味:継承すること。
「継ぐ」は「後継ぎ」のように、前の者が残した体制や地位などを後の者が引き受けること、絶やさないようにすることをいいます。また、「骨を継ぐ」などつなぎ合わせるというニュアンスもあります。その時は「接ぐ」と書く場合もあります。
次ぐ(つぐ)
意味:次に続くこと。
「次ぐ」は「順次」などのようにすぐそのあとに続く、引き続いて起こるということをいいます。そのほかにも、「東京に次いで大阪がランクアップされる」など、順位や地位などがあるもののすぐ下に位置するというニュアンスがあります。

キャプテンの座をつぐは継ぐが正しい

「キャプテンの座をつぐ」は、前の者が残したキャプテンの座を後の者が引き受けることなので「継ぐ」が正解です。

「継ぐ」の例文

例文1:父からの莫大の遺産を受け継ぐことになった。

「財産を受けつぐ」は前の者が残したものを後の者が引き受けることなので「継ぐ」を使います。

例文2:古い着物を継いで新しいファッション小物に生まれ変わらせる。

「着物をつぐ」は着物をつなぎ合わせるということなので「継ぐ」を使います。

「次ぐ」の例文

例文1:地震が相次いで起こり、あちこちで家屋が倒壊したというニュースが流れた。

「地震が相つぐ」は引き続いて起こるということなので、ここでは「次ぐ」を使います。

例文2:オリンピック出場に向けて、アジアに次いでヨーロッパの選手も入国した。

「アジアにつぐ」はすぐそのあとに続くということなので、ここでは「次ぐ」を使います。

論文・小論文で「継ぐ」と「次ぐ」を使い分ける視点

「継ぐ」は次ぐ継続や継承を意味し、「次ぐ」は連続や順次を意味します。論文・小論文では間違えやすい漢字なので、正しく使えるようにしておきましょう。

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