「しょうかい」という言葉にはさまざまな漢字が当てはまりますが、意味によって使われる漢字は違います。論文・小論文では間違えることなく書けるように基本的な違いを確認しておきましょう。ここでは「紹介」「照会」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「紹介」と「照会」の違い
紹介(しょうかい)
意味:(自分が仲立ちをして他の人に人や集団、物、サービスを)伝えること。
「紹介」は自分が知らない人同士、もしくは、人と物の間に立って双方を引き合わせることを意味します。
照会(しょうかい)
意味:(自分が他の人や物を直接)問い合わせること。
「照会」は、わからないことを確認するために直接問い合わせることを意味します。「残高照会」など、関係機関に窓口や電話、インターネットなどを使って疑問点を問い合わせるようなときに使います。ちなみに似たような言葉に「照合」というのがありますが、これは「原本と照合する」などのように複数の書類を突き合わせてその整合性を確かめるときに使います。こちらは、他人に聞くのではなく、自分で確認をするときに使います。
友達をしょうかいするは紹介が正しい
「友達をしょうかいする」は自分が知らない人どうしの間に立って双方を引き合わせることを意味するので「紹介」を使います。
「紹介」の例文
例文1:家族に彼を紹介する。
「彼をしょうかいする」は家族と彼の間に立って双方を引き合わせることを意味するため「紹介」を使います。
例文2:パンフレットに紹介されていたスポットに遊びに行った。
「パンフレットでしょうかいする」はパンフレットが仲立ちして、作った人が見た人に伝えることを意味するため「紹介」を使います。
「照会」の例文
例文1:クレジットカードの利用残高照会をする。
「残高しょうかい」は残高がわからないので確認するために問い合わせることを意味するため「照会」を使います。
例文2:身元照会をするので、運転免許証などの身分証明書の提示をお願いします。
「身元しょうかい」は身元がわからないので確認するために身分証明書などのデータを確認することを意味するため「照会」を使います。
論文・小論文で「紹介」と「照会」を使い分ける視点
「紹介」は自分が仲立ちして伝えること、「照会」は自分が直接問い合わせることという違いがあります。ただ、「紹介」には、「自己紹介」というように、紹介する人と紹介される一方の人が同一である場合もあります。それぞれの違いを確認して、論文・小論文では上手に使っていきましょう。