「庇を貸して母屋を取られる」の意味 「軒を貸して母屋を取られる」などの例文

「庇を貸して母屋を取られる」は日常でもよく使われることわざです。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「庇を貸して母屋を取られる」の意味や「軒を貸して母屋を取られる」などバリエーションでの例文を紹介していきます。

「庇を貸して母屋を取られる」の読み方

読み方:ひさしをかしておもやをとられる

「軒を貸して母屋を取られる」の読み方

読み方:のきをかしておもやをとられる
「庇を貸して母屋を取られる」の「庇」は「ひさし」と読みます。また「軒」は「けん」ではなく「のき」と読みます。「母屋」は「おもや」と読みます。「庇を貸して母屋を取られる」は「軒を貸して母屋を取られる」などのバリエーションがあります。

「庇を貸して母屋を取られる」の意味

意味:一部を貸したつもりが全部を取られること
「庇を貸して母屋を取られる」は店舗のある店と露天商の話に由来します。露天商は店舗のある店の軒先で自分の店を開くことの許可を取ります。たいした空間でもないので許可すると、軒先で開いた露天商の方が繁盛して、その勢いに押されて本来の店舗の売上が下がり、徐々に露天商が店を広げることで、結果的に露天商に店舗そのものがとられてしまうという話です。そこから、恩を仇で返されるという意味に使われるようになったと言われています。「庇を貸して母家を取られる」の「庇」は玄関先や軒先についている日除けや雨除けの小さな屋根のことでここでは家の一部分を意味し、「母屋」は本家のことで家の大部分のことを意味します。

「庇を貸して母屋を取られる」の例文

例文1:保証人が見つからなくて困っているというので名前を貸したら、庇を貸して母屋を取られるで夜逃げされて100万円近い借金を背負わされた。
例文2:住むところがないというので少しの間泊めてあげていたが、気づいたら庇を貸して母屋を取られるで彼の仲間の溜まり場となっていた。
例文3:パソコンがないというので貸してあげたら売ってしまったという。まさに庇を貸して母屋をとられるだ。

「軒を貸して母屋を取られる」の例文

例文1:店の秘伝のソースを使わせてあげたら、軒を貸して母屋を取られるで店名まで使われていた。
例文2:バッグを貸してあげたら、軒を貸して母屋を取られるで、それを人に貸してお金にしているらしい。
例文3:おひとよしなことばかりしていると軒を貸して母屋を取られるで騙されるよ。

「庇を貸して母屋を取られる」をうまく用いる

「庇を貸して母屋を取られる」は日常でよく使われることわざです。論文・小論文でも正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。