「他山の石」の意味と例文

「他山の石」は日常でたまに耳にする慣用句です。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「他山の石」の意味と例文を紹介していきます。

「他山の石」の読み方

読み方:たざんのいし
「他山の石」の「他山」は「ほかやま」ではなく「たざん」と読みます。また「石」は「せき」ではなく「いし」と読みます。「他山の石」はこの形で慣用句になっているため、その他のバリエーションはありません。類語は「人のふり見て我がふり直せ」などがあります。

「他山の石」の意味

意味:他人の間違った言動も自分の人格を磨く戒めになるということ
「他山の石」は、中国最古の詩集である『詩経』の中の「小雅・鶴鳴」の一節「他山石可以攻玉」が由来だと言われています。この書き下し文は「他山の石以って玉を攻むべし」であり、意味は「他の山から採掘した粗悪な石でも、碇石に利用すれば自分の玉を磨くのに役立つ」ということになり、ここから転じて、他人の誤った言動も自分を育てるための戒めになるという意味で使われるようになったと言われています。

「他山の石」の例文

例文1:不祥事のニュースは他山の石と思って自分も同じような間違いをしないよう気を付けようと思う。
例文2:ウイルスに感染したというニュースを聞くたびに、他山の石と思って自分に気の緩みがないかチェックするようになった。
例文3:警報が出ているのに避難しなかった多くが被害に遭ったようなので、他山の石で私はすぐに避難しようと心に決めた。
例文4:ユーチューバーが大炎上したのを見て、他山の石として自分は同じ間違いをしないようにしたいと思う。
例文5:同僚のミスは他山の石と思って自己研鑽しよう。

「他山の石」をうまく用いる

「他山の石」は日常でたまに耳にする慣用句です。論文・小論文でも正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。