「おう」は「追う」「負う」がありますが、それぞれの意味は異なります。論文・小論文ではきちんと意味を理解して使えるようにしておきましょう。ここでは「追う」「負う」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「追う」と「負う」の違い
追う(おう)
意味:おいかける。
「追う」は先にあるものや前途にあるものに達しようとして進むことを言います。また「先例を追う」などあとに従う・事の順序などに従うという意味もあります。
負う(おう)
意味:背中にのせる。かぶる。
「負う」はその他に「責任を負う」など自分がかぶる、「重傷を負う」など傷を受ける、「指導に負う」などお陰をこうむる、「山を負う」など背景にするという意味もあります。
責任をおうは負うが正しい
「責任をおう」は責任をかぶるということなので、ここでは「負う」が正解です。
「追う」の例文
例文1:小さな子供が母のあとを追って走り出した。
「母のあとをおう」は母のあとをおいかけることなので、ここでは「追う」を使います。
例文2:先例を追って、部長退任後は副部長を次期部長お迎えしたいと思います。
「先例をおう」は先例に従うということなので、ここでは「追う」を使います。
「負う」の例文
例文1:私が小学生の頃は重いランドセルを背負って毎日学校に通ったものだった。
「背おう」は背中にのせることなので、ここでは「負う」を使います。
例文2:彼は仕事上のミスで多額な損害を負うことになった。
「損害をおう」は損害をかぶることなので、ここでは「負う」を使います。
論文・小論文で「追う」と「負う」を使い分ける視点
「おう」は「追う」「負う」がありますが、それぞれの意味は異なります。論文・小論文では「追う」はおいかける、「負う」は背中にのせると覚えておきましょう。