改めるという意味の「かいてい」は「改訂」「改定」がありますが、その意味は細かい点で違いがあります。論文・小論文ではそれぞれの意味を使い分けて文中できちんと使えるようにしておきましょう。ここでは「改訂」「改定」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「改訂」と「改定」の違い
改訂(かいてい)
意味:(文字や文章を)改めて正すこと。
「改訂」は書物や文書などの内容や表現の仕方などを改め直すことを意味します。そのため、改訂版は旧版と比べてそれほど違いはありません。
改定(かいてい)
意味:決まり事を新しくすること。
「改定」は新しく決まりごとを決めなおすことを意味します。法律・制度・契約はもちろん、給与制度・時刻表や商品の値段など様々なものに使えます。大きく内容を変更することになります。
かいてい版の教科書は改訂が正しい
「かいてい版の教科書」は内容や表現の仕方などを改め直した教科書のことをいうので、ここでは「改訂」を使います。
「改訂」の例文
例文1:わかりにくいところがあったので、改訂版の資料を作った。
「かいてい版」は内容や表現の仕方などを改め直した版のことをいうので、ここでは「改訂」を使います。
例文2:この辞書は一部が改訂されているので、出版年をよく見て購入してください。
「一部がかいていされている」は内容や表現の仕方などを一部改め直していることをいうので、ここでは「改訂」を使います。
「改定」の例文
例文1:材料費が値上がりしたので5年ぶりに商品の料金を改定した。
「料金をかいていする」は料金を新しくすることを意味するので、ここでは「改定」を使います。
例文2:時刻表の改定は4月に行われる。
「時刻表のかいてい」は時刻表を新しくすることを意味するので、ここでは「改定」を使います。
論文・小論文で「改訂」と「改定」を使い分ける視点
改める意味の「かいてい」は「改訂」「改定」がありますが、その意味は一部を直すのか、大きく改めるのかという点で違いがあります。論文・小論文では「改訂」が一部を直す、「改定」が大きく直すと覚えておきましょう。