じきを逃す 「時期」「時機」「時季」正しい漢字はどれ?

時を表す「じき」ですが、「時期」「時機」「時季」と漢字はいくつもあります。ですが、それぞれの意味は違っていて、論文・小論文で使うためには、正確にそれぞれの使い方を知らなくては使えません。そこで、ここでは「時期」「時機」「時季」のそれぞれの意味の違いや例文について解説をしていきます。

「時期」「時機」「時季」の違い

時期(じき)
意味:ある区切られた期間、季節のこと。タイム(time)。
「時期」はある区切られた期間のことなので、始まりと終わりがあります。「時期」「時機」「時季」の中で最も広い意味で使われ、最もよく使われます。また、「公開時期」や「発売時期」など複合語でもよく使われます。
時機(じき)
意味:あることを行うのにちょうど良い機会。チャンス(chance)。
時季(じき)
意味:あることが盛んに行われる季節。シーズン(season)。
「時季」は一年のうちで、時々の季節を感じさせる景物が現れる期間というニュアンスがあり、「桜の時季」など季語のように季節を連想できる時に使います。ただ、「時期」は季節を連想できる時にもできない時にも使うことができるため、「時季」はより限定した使い方になります。

じきを逃すは時機が正しい

「じきを逃す」はチャンスを逃すという意味なので、ここでは「時機」が正解です。

「時期」の例文

例文1:今の時期、病院のお見舞いは極力見合わせたい。

「今のじき」は今のある区切られた期間を表しているので、ここでは「時期」を使います。

例文2:コロナのせいで吹奏楽部の練習ができない時期があった。

「練習ができないじきがあった」はある区切られた期間は練習ができないということを表しているので、ここでは「時期」を使います。

「時機」の例文

例文Ⅰ:コロナ禍によって世の中が大きく変わる時でもあるので、時機を逃さず迅速に対応したい。

「じきを逃さず」はチャンスを逃さずという意味なので、ここでは「時機」を使います。

例文2:時機がくるのをひたすら待っているだけでは時間だけが無駄に過ぎてしまう。

「じきがくるのを待つ」はチャンスが来るのを待つという意味なので、ここでは「時機」を使います。

「時季」の例文

例文1:今はちょうどイチゴがおいしい時季です。

「イチゴがおいしいじき」はイチゴがおいしい季節ということなので、ここでは「時季」を使います。

例文2:入社式の時季はたくさんの初々しいフレッシュマンが出そろって、世の中が華やいだ気分になる。

「入社式のじき」は入社式の季節ということなので、ここでは「時季」を使います。

論文・小論文で「時期」「時機」「時季」を使い分ける視点

「じき」という言葉は「時期」がタイム、「時機」がチャンス、「時季」がシーズンと覚えておきましょう。論文・小論文では「じき」という漢字を使う機会は多いので、それぞれの違いを理解した上で使えるようにしましょう。

 

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