時間をはかる 「図る」「測る」「量る」「計る」正しい漢字はどれ?

「はかる」には「図る」「測る」「量る」「計る」といくつも漢字がありますが、それぞれはどんな時に使ったらいいのでしょうか?論文・小論文でよく書かれる漢字なので、ここではしっかり使い分けができるようにしておきましょう。ここでは、「図る」「測る」「量る」「計る」それぞれの意味や例文について解説していきます。

「図る」「測る」「量る」「計る」の違い

図る(はかる)
意味:意図・工夫すること。
「図る」は目的を達成できるように計画を立てること、ある事を実行させるために工夫することを意味します。
測る(はかる)
意味:(長さ・面積を)測定・測量すること。
「測る」は物差しやますなどを用いて、ものの深浅・長短・遠近・高低・大小・広狭を調べることを意味します。そのほかに、能力の程度を調べることにも使います。また、物事を推し考えるという意味もありますが、こちらの意味はあまり使いません。
量る(はかる)
意味:(重さ・容積を)計量すること。
「量る」は、はかりやますを使って重さや体積を知ろうと試みることを意味します。その他に、物事を推し考えること他人の気持ちなどを想像するという意味にも使われます。
計る(はかる)
意味:(数・時間を)計算・計画すること。
「計る」は「計算」「計画」のように時間・数量の度合いを調べたり、見積もったりすることを意味します。

時間をはかるは計るが正しい

「時間をはかる」は時間を計算するという意味なので、ここでは「計る」が正解です。

「図る」の例文

例文1:企業と顧客の連携を図るため、SNSのメディアで発信する新作スイーツの試食会を企画してみた。

「連携をはかる」は連携を計画・工夫することなので、ここでは「図る」を使います。

例文2:乗り継ぎ時間のロスがないよう便宜を図ってもらったのに、電車事故によってずいぶんと到着に時間がかかってしまった。

「便宜をはかる」は便宜を計画・工夫するということなので、ここでは「図る」を使います。

「測る」の例文

例文1:寸法を測って自分にぴったりの制服を作った。

「寸法をはかる」は物差しやメジャーを用いて寸法を測定・測量することなので、ここでは「測る」を使います。

例文2:身体能力を測ったところ、私はクラスメートよりもかなり劣ることはわかった。

「身体能力をはかる」は能力の程度を調べることなので、ここでは「測る」を使います。

「量る」の例文

例文1:量り売りでお菓子を買うと、色々と食べられて満足感が高い。

「はかり売り」ははかりで計量して売ることなので、ここでは「量る」を使います。

例文2:相手の気持ちを推し量れないとカウンセラーとしてはなかなか難しい。

「推しはかれない」は物事を推し考えられないということなので、ここでは「量る」を使います。

「計る」の例文

例文1:転勤になったという話は、タイミングを計って身近な人に話そうと思っている。

「タイミングをはかる」はタイミングを計算するということなので、ここでは「計る」を使います。

例文2:昨日発生した電気系統の故障は様々なところにまで及んでいて、影響は計り知れないだろう。

「はかり知れない」は見積もれないということなので、ここでは「計る」を使います。

論文・小論文で「図る」「測る」「量る」「計る」を使い分ける視点

「はかる」は「図る」「測る」「量る」「計る」の漢字がありますが、それぞれ「図る」は意図、「測る」は測定、「量る」は重量、「計る」は計算を意味します。さらに、「量る」だけは他人の気持ちを推し量るという意味があります。論文・小論文では何かと使うことの多い漢字なので、きちんと使えるようにしておきましょう。

 

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