「てきよう」は同音異義語として「適用」「摘要」がありますが、それぞれの意味は大きく違ってきます。論文・小論文では正しい言葉を使い、伝えたい思いをきちんと伝えられるようにしましょう。ここでは「適用」「摘要」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「適用」と「摘要」の違い
適用(てきよう)
意味:(法律・規則を)あてはめて用いること。
「適用」は、保険用語や法律用語などでよく使われている言葉で、「〇〇法に適用する」などと使います。
摘要(てきよう)
意味:(要点の)抜き書きのこと。
「摘要」は、大切な箇所を抜き書きするという意味があります。会計や経理の業界でよく使われる言葉で、伝票などに摘要欄に抜き書きをすることを言います。
書類のてきよう欄は摘要が正しい
「書類のてきよう欄」は書類の抜き書きのことなので、ここでは「摘要」が正解です。
「適用」の例文
例文1:このプログラムを適用することで問題の箇所は解決できるはずだ。
「プログラムをてきようする」はプログラムをあてはめて用いることなので、ここでは「適用」を使います。
例文2:緊急手術をすることになったが、医療保険が適用されたので助かった。
「医療保険がてきよう」は医療保険をあてはめて用いることなので、ここでは「適用」を使います。
「摘要」の例文
例文1:領収書に摘要として「お品代」と書いてもらう。
「領収書のてきよう」は領収書の抜き書きのことなので、ここでは「摘要」を使います。
例文2:要点を抜き出した摘要メモを見ながら、会議を進めていく。
「てきようメモ」は抜き書きしたメモのことなので、ここでは「摘要」を使います。
論文・小論文で「適用」と「摘要」を使い分ける視点
「てきよう」は「適用」と「摘要」がありますが、意味は全く違います。「適用」はあてはめて用いること、「摘要」は抜き書きのことを言います。論文・小論文ではそれぞれに適した使い方で上手に使っていくようにしましょう。