「しらは」は「白羽」「白刃」がありますが、論文・小論文ではどの場合にどの漢字が使われるのかをよく理解しておきましょう。特に慣用句で使われる漢字は間違えやすいので気にしておくといいでしょう。ここでは「白羽」「白刃」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「白羽」と「白刃」の違い
白羽(しらは)
意味:白いはね。
「白羽の矢が立つ」として使われることが多く、多くの人の中からこれぞと思う人が選ばれることを意味します。もともと人身御供を求める神が望んだ少女の家に人知れず白羽の矢を立てるという言い伝えがあったところから、犠牲者になるという意味もあります。
白刃(しらは)
意味:さやから抜いた刀。抜き身。
しらはの矢が立つは白羽が正しい
「しらはの矢が立つ」は多くの人の中からこれぞと思う人が選ばれることを意味なので、ここでは「白羽」が正解です。
「白羽」の例文
例文1:次期会長候補として、彼に白羽の矢が立った。
「しらはの矢が立つ」は多くの人の中からこれぞと思う人が選ばれることを意味するので、ここでは「白羽」を使います。
例文2:口のうまい彼に白羽の矢が立ったのは、もはや当然と言えるだろう。
「しらはの矢が立つ」は多くの人の中からこれぞと思う人が選ばれることを意味するので、ここでは「白羽」を使います。
「白刃」の例文
例文1:白刃のような稲妻が絶え間なく雲間に閃き、それにつれて大粒の雨がどっと降りしきった。
「しらはのような稲妻」はさやから抜いた刀のような稲妻という意味なので、ここでは「白刃」を使います。
例文2:男が血に染まった白刃を振るいながら後ろから追いかけて来るという恐怖映画を見た。
「しらはを振るう」はさやから抜いた刀を振るうという意味なので、ここでは「白刃」を使います。
論文・小論文で「白羽」と「白刃」を使い分ける視点
「しらは」は「白羽」「白刃」がありますが、しらはの矢が立つというときは「白羽」を使います。「白刃」はさやから出した刀のことを意味するのですが、しらはの矢という慣用表現では使えません。論文・小論文では慣用句はその慣用句が誕生した背景とともに覚えておくようにしましょう。