「猫も杓子も」は日常でもよく使われる慣用句です。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「猫も杓子も」の意味と例文を紹介していきます。
「猫も杓子も」の読み方
読み方:ねこもしゃくしも
「猫も杓子も」の「杓子」は「ひゃくし」ではなく「しゃくし」と読みます。「猫も杓子も」はこの形で慣用句になっているため、その他のバリエーションはありません。
「猫も杓子も」の意味
意味:何もかも、誰も彼も
「猫も杓子も」は『一休咄』の「生まれては死ぬるなりけりおしなべて 釈迦も達磨も猫も杓子も」が由来だと言われています。この記載前にも使われていた様子はあったものの、正確なことはわかっていません。「猫も杓子も」には諸説あり、この中の「猫」は神主を表す「禰子(ねこ)」、「杓子」は僧侶を表す「釈氏・釈子(しゃくし)」で、「禰子も釈氏も(神主も僧侶も)」が変化して「猫も杓子も」になったという説、「猫」は「女子(めこ)」、猫は「寝子(ねこ)」、杓子は「赤子(せきし)」で、「寝子も赤子も(寝る子も赤ん坊も)」が変化して「猫も杓子も」になったとする説、杓子は「弱子(じゃくし)」で「女子も弱子も(女も子供も)」が変化して「猫も杓子も」になったとする説、「杓子」はしゃもじで主婦が使うところから「猫も主婦も家族総出で」という意味から「猫も杓子も」になったという説、「猫」はどこにでもいる動物で「杓子」もありふれた道具であることから、「ありふれたもの」の意味から出たとする説などがあります。
「猫も杓子も」の例文
例文1:猫も杓子も株をするようになったらバブルは崩壊すると言われている。
例文2:猫も杓子もみんな大学に行くなんてそれぞれ特性もあることなのにおかしいことだよ。
例文3:猫も杓子もユーチューバーになろうとするのが一億総ユーチューバーと言われる所以だろう。
例文4:家時間が増えたことで猫も杓子もペットを飼い始めた。
例文5:オリンピックでスケボーが活躍してから、猫も杓子もみんな習いたがる。
「猫も杓子も」をうまく用いる
「猫も杓子も」は日常でよく使われる慣用句です。論文・小論文でも正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。