「木から落ちた猿」の意味と例文

「木から落ちた猿」は日常あまり使うことのない慣用句です。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「木から落ちた猿」の意味と例文を紹介していきます。

「木から落ちた猿」の読み方

読み方:きからおちたさる
「木から落ちた猿」の「猿」は「えん」ではなく「さる」と読みます。「木から落ちた猿」はこの形で慣用句になっているため、その他のバリエーションはありません。類語は「水から離れた魚」「陸に上がった河童」、対義語は「水を得た魚」などがあります。

「木から落ちた猿」の意味

意味:頼りとするものを失って途方に暮れることのたとえ
漢の逸話集『説苑・談叢』に 「 猿猴、木を失い」という言葉がありそれが由来だと言われています。そこで、猿がキツネやムジナに食われてしまうのは、地面の上は彼らにとって得意な場所ではないからであると述べられているところから、「木から落ちた猿」という言葉が使われるようになったようです。似たようなものに「猿も木から落ちる」がありますが、意味は全く違うため区別して使うようにしましょう。

「木から落ちた猿」の例文

例文1:一緒に頑張ってきたコーチが突然解任されて、選手たちは木から落ちた猿のようにオロオロとするばかりだった。
例文2:先生の言うとおりに大学入試の用意をしていたので、急な先生の異動で私は木から落ちた猿のように今後どう勉強をしていっていいのか不安ばかりでした。
例文3:今まで営業部でトップだった彼が、いきなり経理部に異動になって、一から勉強することばかりで木から落ちた猿のようになってしまった。
例文4:息子はせっかく野球部のキャプテンになれて活き活きしていたのに、突然の廃部で木から落ちた猿のように毎日を過ごすようになった。
例文5:旅行ガイドの彼はコロナで仕事がなくなって慣れないバイトを始めたが、まるで木から落ちた猿のように精彩を欠く。

「木から落ちた猿」をうまく用いる

「木から落ちた猿」は日常であまり聞くことのなくなったことわざです。ですが、論文・小論文でも出てくることはあるので正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。