「一瀉千里」の意味と例文

「一瀉千里」は日常ではあまり使われることのない四字熟語です。ですが、使えるときらりと光る四字熟語でもあるため、具体的な使い方は知っておきましょう。ここでは「一瀉千里」の意味と例文を紹介していきます。

「一瀉千里」の読み方

読み方:いっしゃせんり
「一瀉千里」の「一瀉」は「いちしゃ」ではなく「いっしゃ」と読みます。また「千里」は「ちり」ではなく「せんり」と読みます。「一瀉千里」はこの形で四字熟語になっているため、その他のバリエーションはありません。類語は「立て板に水」などがあります。

「一瀉千里」の意味

意味:物事が速くはかどることや、文章や弁舌が流暢でよどみがないこと
「一瀉千里」の「一瀉千里」は中国の清の時代の黄六鴻が著した『福恵全書』の「厳然たる峡裡の軽舟、片刻に一瀉して千里す」に由来すると言われています。これは、「厳しい谷の小さな船は、一時の流れで千里も下る」という意味で、「瀉」は、水が下に勢いよく流れ下ることを意味します。川の水が一たび流れ出すと、一気に千里もの距離を下る様子から、「一瀉千里」は物事が速くはかどることや、文章や弁舌が流暢でよどみがないことを意味するようになったと言われています。

「一瀉千里」の例文

例文1:彼に任せると一瀉千里の勢いで仕事が片付くので、ついつい彼に頼んでしまう。
例文2:本業は一瀉千里に終わらせておけば、副業に十分時間がとれる。
例文3:一瀉千里の話しぶりに、思わず聞き入ってしまった。
例文4:ストーリーが面白くて思わず一瀉千里に読み終えてしまった。
例文5:宿題なんて一瀉千里に終わらせないと、受験勉強なんてする時間はないよ。

「一瀉千里」をうまく用いる

「一瀉千里」は日常であまり聞くことのない四字熟語ですが、使えると表現したいことの幅が広がる四字熟語でもあります。論文・小論文では正しく司会してきちんと使えるようにしておきましょう。