「かくぜん」は「画然」「確然」がありますが、両者は似ているようで区別があります。論文・小論文ではきちんと理解して使えるようにしておきましょう。ここでは「画然」「確然」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「画然」と「確然」の違い
画然(かくぜん)
意味:区別がはっきりつく様子。
確然(かくぜん)
意味:確かで動かすことができない様子。
かくぜんたる証拠は確然が正しい
「かくぜんたる証拠」は確かで動かすことができない証拠ということなので、ここでは「確然」が正解です。
「画然」の例文
例文1:この赤とあの赤は色調に画然とした違いがある。
「かくぜんとした違い」は区別がはっきりつく違いということなので、ここでは「画然」を使います。
例文2:生きる者の世界と死者の世界は18世紀になって画然とした区別がされるようになった。
「かくぜんとした区別」ははっきりつく区別ということなので、ここでは「画然」を使います。
「確然」の例文
例文1:学問は様々な解釈があるので、確然たることをいう自信はない。
「かくぜんたることをいう自信はない」は確かで動かすことができないといえるだけの自信がないということなので、ここでは「確然」が正解です。
例文2:我が社は年功による昇給という確然たる規定がないので、あくまで上司の気分次第というところがある。
「かくぜんたる規定」は確かで動かすことができない規定のことなので、ここでは「確然」を使います。
論文・小論文で「画然」と「確然」を使い分ける視点
「かくぜん」は「画然」「確然」がありますが、それぞれの意味は異なります。論文・小論文では「画然」ははっきりとした区別があること、「確然」は動かすことができない確かなこととして理解しておきましょう。