「すむ」という言葉は、「住む」「棲む」の2種類の漢字がありますが、それぞれ使い方は違い、論文・小論文を書く時には使い分けが大事になってきます。そこで、ここでは「住む」「棲む」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「住む」と「棲む」の違い
住む(すむ)
意味:人間がある場所で生活するという意味。
「住む」は人がある場所にとどまり生活することをいいます。
棲む(すむ)
意味:動物がある場所に生息するという意味。
「棲む」は鳥やけもの、虫などの人間以外の生き物が巣を作って生活することをいいます。常用外漢字なので、「住む」や「すむ」と表記することもあります。
森にすむ怪物は棲むが正しい
「森にすむ怪物」は人間以外の怪物が森に生息するという意味なので、ここでは「棲む」が正解です。
「住む」の例文
例文1:大学を卒業した今も田舎に帰らず東京に住んでいる。
「東京にすんでいる」は人間が東京で生活をしているということなので、ここでは「住む」を使います。
例文2:住めば都とはよく言ったように、いつの間にかホームシックは治っていた。
「すめば都」はどんな場所でも住み慣れると、住みやすく思えてくることのたとえです。ここでは人間が生活するという意味なので、「住む」を使います。
「棲む」の例文
例文1:この森にはクマが棲んでいるので気をつけてください。
「クマがすんでいる」は人間以外のクマが暮らしているということなので、ここでは「棲む」を使います。
例文2:水の中にはたくさんの生物が棲んでいる。
「生物がすんでいる」は人間以外の生き物が暮らしていることなので、ここでは「棲む」を使います。
論文・小論文で「住む」「棲む」を使い分ける視点
「すむ」という漢字は「住む」「棲む」2つがありますが、主語が何かによって区別します。「住む」は人、「棲む」は人以外と理解しておきましょう。論文・小論文ではきちんとした理解をした上で、上手に文章に活かしていくようにしましょう。