「かたい」にはいくつかの漢字がありますが、それぞれが表す意味には違いがあります。ですが、その違いは意外と知られていないことも。論文・小論文では、違いを理解して正しく書けるようにしましょう。ここでは、「固い」「堅い」「硬い」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「固い」「堅い」「硬い」の違い
かたい表情は硬いが正しい
「かたい表情」はぎこちない表情のことを言います。また、対義語が「柔らかい表情」となるため、ここでは「硬い」が正解です。
「固い」の例文
「かたく結ぶ」はひもとひもの結びつきが強いことを言います。また、対義語は「ゆるく結ぶ」なので、ここでは「固い」を使います。
「かたい口調」は揺るぎない厳格な口調を言います。また、対義語は「緩い口調」となるため、ここでは「固い」を使います。
「堅い」の例文
「かたい守り」は堅実な守りのことを言います。対義語は「もろい守り」なので、ここでは「堅い」を使います。
「堅い壁」は中身が詰まっていて、しっかりした壁のことを言います。対義語は「もろい壁」で中身がスカスカした崩れやすい壁なので、ここでは「堅い」を使います。
「硬い」の例文
「体がかたい」は体が容易に形や状態を変えないこわばった状態を言います。また、対義語は「体が柔らかい」となるため、ここでは「硬い」を使います。
「かたい表現」は、まじめ一方で面白みがないきまじめな文章のことを言います。対義語は「柔らかい表現」となるため、ここでは「硬い」を使います。
論文・小論文で「固い」「堅い」「硬い」を使い分ける視点
「固い」「堅い」「硬い」はそれぞれよく似た言葉で、違いを分けるのは難しい漢字です。そのため、それぞれの対義語で違いを理解しておきましょう。「固い」の対義語は「緩い」、「堅い」の対義語は「脆い」、「硬い」の対義語は「軟らかい、柔らかい」になります。論文・小論文ではよく使う言葉なので、間違いなく使えるようにしておきましょう。