イカすみ 「炭」「墨」正しい漢字はどっち?

「すみ」という漢字は「炭」「墨」の2種類がありますが、どんな時にどの漢字を使ったらいいでしょうか?それぞれ似ているようで違いがあるので、論文・小論文では理解して使えるようにしていきましょう。ここでは、「炭」「墨」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。

「炭」と「墨」の違い

炭(すみ)
意味:木などが燃焼してできた燃料。
「炭」は、木などを蒸し焼きにして炭化させて作る火を起こすための燃料を言います。木材で作った炭を木炭、竹材を作った炭を竹炭と言います。また、木や竹などが燃え残ってできたものを「炭」ということもあります。
墨(すみ)
意味:煤からつくる塗料。
「墨」は、有機物を燃やしたらできる黒い粉をニカワと練り混ぜて、形を整えて固めた塗料を言います。墨汁はそれを水に溶かした液体で、それ自体を「墨」ということもあります。また、イカやタコが吐く黒い液体や、黒以外の塗料を指すこともあります。

イカすみは墨が正しい

「イカすみ」はイカが吐く黒い液体のことを指しているので、ここでは「墨」が正解です。

「炭」の例文

例文1:炭火で焼いた焼き鳥の味は格別です。

「すみび」は燃料のすみのことを言っているので、ここでは「炭」を使います。

例文2:寒い日のキャンプは火に炭をくべて暖を取る。

「火にすみをくべる」は火に燃料のすみをくべることを言っているので、ここでは「炭」を使います。

「墨」の例文

例文1:昔の人は何か思いついて書きとめようとするたびに墨をすらなくてはならなかった。

「すみをする」は塗料のすみのことを言っているので、ここでは「墨」を使います。

例文2:墨の濃淡で描いた水墨画は独特な味わいがある。

「すみの濃淡」は塗料のすみの濃淡のことを言っているので、ここでは「墨」を使います。

論文・小論文で「炭」と「墨」使い分ける視点

「すみ」という漢字は「炭」と「墨」の2種類がありますが、それぞれ用途によって違ってきます。「炭」は燃料、「墨」は塗料です。論文・小論文では用途の違いから上手に使い分けて書けるようにしましょう。