「言うは易く行うは難し」の意味と例文

「言うは易く行うは難し」と先生から諭された経験はありませんか?「言うは易く行うは難し」は日常でよく使われる故事成語です。では実際にはどんなふうに使うのでしょうか。ここでは「言うは易く行うは難し」の意味と例文を紹介していきます。

「言うは易く行うは難し」の読み方

読み方:いうはやすくおこなうはかたし
「言うは易く行うは難し」の「難し」は「がたし」ではなく「かたし」と読みます。四文字熟語では「言易行難」と書いて「げんいこうなん」と呼びます。「言うは易く行うは難し」はこの形で一つの故事成語となっているため、バリエーションはありません。

「言うは易く行うは難し」の意味

意味:口で言うのは簡単だが、実際に実行するのは難しいというたとえ
「言うは易く行うは難し」によく似た言葉で、孫文によって書かれた王陽明の言葉の書に「知るは難く行うは易し」というのがありますが、これは知識を得て行動するのは難しいが、何も考えずに行動するのは簡単だという意味で、「言うは易く行うは難し」とはちょっと違うニュアンスになります。間違いやすいので気を付けましょう。「言うは易く行うは難し」は『塩鉄論』の利議篇に「何物言之易而行之難」と書かれてるのが由来だと言われています。『塩鉄論』は漢の7代皇帝武帝の時代に、国の塩や鉄の専売制についてまとめた経済政策の書のことをいいますが、この中で「言葉がきれいな者が、必ずしも徳があるとは言えない。なぜなら、口で言うのは簡単だが、それを実行するのはむずかしいからである。あれこれ言うだけではなく、多くのことを実行することこそ善である」と説いたと言われています。

「言うは易く行うは難し」の例文

例文1:ダイエットのために毎朝ジョギングすると決めたが、言うは易く行うは難しで3日坊主になりそうだ。
例文2:言うは易く行うは難しといわれないようにちゃんと努力もしようと思う。
例文3:YouTuberになって稼ぎたいと若い人はいうが、言うは易く行うは難しで実際に踏み出す人は少ない。
例文4:登山家として百名山制覇を目指したいと思うが、言うは易く行うは難しでなかなか最初の一歩すら踏み出せていない。
例文5:仕事と家事の両立は言うは易く行うは難しで思ったよりも完璧にはこなせない。

「言うは易く行うは難し」をうまく用いる

「言うは易く行うは難し」はよく日常に使われる故事成語です。論文・小論文でも上手に取り入れられるとランクアップした文章になるので、積極的に使っていきましょう。