「そうしょう」は「相称」「相承」がありますが、使い方は違いがあります。論文・小論文では区別して使えるようにしましょう。ここでは、「相称」「相承」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「相称」と「相承」の違い
相称(そうしょう)
意味:対称。
「相称」は、左右または上下が均等に配分されて互いにつりあっていることを意味します。「対称」と同じ意味ですが、「相称」は主に生物学で使います。
相承(そうしょう)
意味:受け継ぐこと。
「相承」は弟子が師から、子が親から学問・技芸・法などを次々に受け継ぐことを意味します。
左右そうしょうは相称が正しい
「左右そうしょう」は対象のことなので、ここでは「相称」が正解です。
「相称」の例文
例文1:人間は相称軸を中心に左右に同じパーツがある。
「そうしょう軸」は対称になる軸のことなので、ここでは「相称」を使います。
例文2:ヒトデは五角形だが放射相称形になっている。
「放射そうしょう形」は放射状に対称の形なので、ここでは「相称」を使います。
「相承」の例文
例文1:日本の伝統芸能は父子相承で伝えられているものが意外と多い。
「父子そうしょう」は父から子へ受け継ぐことなので、ここでは「相承」を使います。
例文2:仏教の世界では、師資相承で正法が受け継がれている。
「師資そうしょう」は弟子が師より正法を受け継いで、さらに後に続く弟子に受け継ぐことなので、ここでは「相承」を使います。
論文・小論文で「相称」と「相承」を使い分ける視点
「そうしょう」は「相称」「相承」がありますが、それぞれの意味は異なります。「相称」は対称のこと、「相承」は受け継ぐことを意味します。論文・小論文ではそれぞれの違いに気を付けて使えるようにしておきましょう。