呼び集めるという意味の「しょうしゅう」ですが、「招集」「召集」2つの漢字があります。それぞれ少しずつ意味が違うので、論文・小論文で書く時にはそれぞれの使い方について注意して書くようにしましょう。ここでは、「招集」「召集」のそれぞれの意味の違いや例文について解説していきます。
「招集」と「召集」の違い
招集(しょうしゅう)
意味:人を呼びあつめること。
「招集」は運動会や自治会で人を集めるなど、立場に関係なく人を呼び集めるときに使います。「召集」に比べて、「招集」の方が広く一般的に使われます。
召集(しょうしゅう)
意味:自分よりも立場が低い者を呼びあつめること。
上下関係がある場合は「召集」を使います。しかし、最近は天皇が国会をあつめるなどの決まった場面でしか使われなくなってきました。
同好のメンバーをしょうしゅうするは招集が正しい
「同好のメンバーをしょうしゅうする」は立場に関係なく同好の人を呼び集めるときに使うので、ここでは「招集」が正解です。
「招集」の例文
例文1:教師はテストで不合格だった生徒を招集して補講をしなくてはならない。
「生徒をしょうしゅうする」は生徒を呼び集めるときに使うので、ここでは「招集」を使います。
例文2:マンション内で定期総会を開くため、メンバーに招集を呼びかけた。
「メンバーにしょうしゅうを呼びかける」は立場に関係なくメンバーを呼び集めるときに使うので、ここでは「招集」を使います。
「召集」の例文
例文1:来週中には早くも臨時国会が召集される予定です。
「臨時国会がしょうしゅうされる」は臨時国会で内閣が自分よりも立場が低い議員を呼びあつめることなので、ここでは「召集」を使います。
例文2:戦時中は召集令状で呼び出されたら戦地に赴かないわけにはいかなかった。
「しょうしゅう令状」は自分よりも立場が低い者を呼びあつめる令状のことなので、ここでは「召集」を使います。
論文・小論文で「招集」と「召集」を使い分ける視点
「しょうしゅう」ですが、「招集」「召集」の違いは上下関係があるかどうかです。対等の関係の場合は「招集」、上下関係がある場合は「召集」となります。論文・小論文では「召集」を使うことはほとんどないと思えるため、「招集」だけを覚えておくといいでしょう。