「四面楚歌」の意味と例文

「四面楚歌」は日常でもよく使われる故事成語です。具体的にどのように使えばいいでしょう。ここでは「四面楚歌」の意味と例文を紹介していきます。

「四面楚歌」の読み方

読み方:しめんそか
「四面楚歌」の「四」は「よん」ではなく「し」と読みます。また「歌」は「うた」ではなく「か」と読みます。「四面楚歌」はこの形で故事成語になっているため、その他のバリエーションはありません。類語は「孤立無援」などがあります。

「四面楚歌」の意味

意味:助けがいなくて自分の周りが敵ばかりであること
「四面楚歌」は中国前漢時代の史書『史記(項羽本紀)』の故事に由来すると言われています。楚の国の項羽と漢の国の劉邦の間で戦いが起こっていたとき、劣勢に立たされていた楚軍は垓下という場所に追い詰められ漢軍に包囲されてしまいます。その夜、項羽は周囲を取り囲んでいる漢軍が楚国の歌を歌っているのを聞き、味方の兵がみな漢軍に降伏して歌を歌っているのだ勘違いし、絶望して勝利を諦めてしまいました。ここから、「四面楚歌」は助けがいなくて自分の周りが敵ばかりであるという意味で使われるようになったと言われています。

「四面楚歌」の例文

例文1:誰もが私の意見には賛同してくれなくて、すっかり四面楚歌だった。
例文2:信頼関係が結べず、ずっとこの会社で私は四面楚歌のような状態だった。
例文3:家族の不満ばかり口にしていたら、家族の中ですっかり四面楚歌になってしまった。
例文4:たとえ四面楚歌でも私は私の信じた道を行きたいと思う。
例文5:四面楚歌にならないよう、人間関係には気を遣っている。

「四面楚歌」をうまく用いる

「四面楚歌」は日常でよく使われる故事成語です。論文・小論文でも正しく理解してきちんと使えるようにしておきましょう。